オーチャードグラスの生産性に関する研究 : V.窒素施用量が乾物生産に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on Productivity in Orchardgrass : V. The effect of nitrogen application on dry matter production
  • オーチャードグラスの生産性に関する研究-5-窒素施用量が乾物生産に及ぼす影響
  • オーチャードグラス ノ セイサンセイ ニカンスルケンキュウ 5 チッソ セヨウ

この論文をさがす

抄録

草型の異なるLatar(茎重型),キタミドリ(中間型),S143(茎数型)の3品種を供試し,オーチャードグラスの乾物生産に関与する諸要因に及ぼす窒素の影響を調査した。施肥水準は10aあたりN0kg (N_0),7.5kg(N_1),15kg(N_2)および30kg (N_3)の4水準である。1.乾物重は,LatarとキタミドリはN_2まで直線的に増加し,N_3で減少する傾向を示したが,S143はN_3まで増加した。乾物重はLatarが最も大きくS143が最も小さかった。高N水準での乾物重の施肥反応はS143が最も高かった。2.3品種とも,多N区で茎数は多かったが,1茎重は,生育後期にNの影響を受けた。草型指数のN水準による変化は小さかった。3.全品種をこみにすると,乾物重は1茎重と正の相関を示し,茎数とは有意な関係を示さなかった,品種別にみると,乾物重と茎数の間にも正の相関が認められた。4.葉面積指数(LAI)は,N_2までは直線的に増加したが,N_3では微増もしくは減少した。葉面積当り乾物重(DW/LAI)は,生育後期に多N区で増加する傾向を示した。乾物重とLAIの間には常に,DW/LAIとの間には生育後期に正の相関が認められた。5.N水準により葉群構造が変化した。多N区で,層別の葉面積が均一化し,吸光係数は小さくなった。6.多N区で,茎が大型化し,葉が立型になる傾向がみられた。このことが受光態勢を良くし,吸光係数を小さくする原因であると推察された。

収録刊行物

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ