C_3,C_4植物の炭素,窒素代謝の相互関係に関する研究 : 2.暖地型草種のホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼおよびリブロース二リン酸カルボキシラーゼ活性に及ぼす葉身N,P,K含量の影響

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on Interaction between Carbon and Nitrogen Metabolism in C_3 and C_4 Plants : 2. Effects of N, P, K concentration in leaves of warm-season grasses on ribulose-1, 5-bisphosphate carboxylase and phosphoenolpyruvate carboxylase activities
  • C3,C4植物の炭素,窒素代謝の相互作用に関する研究-2-暖地型草種のホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼおよびリブロースニリン酸カルボキシラーゼ活性に及ぼす葉身N,P,K含量の影響
  • C3 C4 ショクブツ ノ タンソ チッソ タイシャ ノ ソウゴ サヨウ ニ

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抄録

暖地型草類におけるホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ(PEP case)およびリブロース二リン酸カルボキシラーゼ(RuBP case)活性と葉身のN,P,K含量との関連の検討とその解析を目的として,ソルガム(Sorghum Vulgare,Sweet Siox IV)とシコクビエ(Eleusine Coracana,Yukijirushi)を,培地N,P,K濃度を各々4段階に変えて水耕栽培し,可溶性蛋白質含量,PEP case,RuBP case活性およびN,P,K含有率などを測定した。なお,単位葉面積当りの酵素活性(以下酵素活性)は単位葉面積当りの可溶性蛋白質含量(以下蛋白質含量)と単位可溶性蛋白質量当りの酵素活性(以下蛋白質当り活性)の積と考え,得られた結果について解析した。その結果,(1)単位葉面積当りの葉身N含量の増加に伴って,シコクビエとソルガムの両酵素活性は上昇し,その上昇率はRuBP caseで顕著であった。両酵素とも活性上昇の主な要因は蛋白質含量の増加であり,蛋白質当りの活性はむしろ低下する傾向を示した。(2)葉身P含量の増加に伴って,両酵素活性はシコクビエのPEP caseでは2.0mgP/dm^2,ソルガムとシコクビエのRuBP caseでは1.0mgP/dm^2までそれぞれ急上昇し,この上昇は主に蛋白質当り活性の上昇に起因した。(3)葉身K含量の増加に伴って,両酵素活性はシコクビエのPEP caseで11mgK/dm^2,ソルガムとシコクビエのRuBP caseで6mgK/dm^2まで上昇し,この上昇は主に蛋白質当り活性が上昇したためであった。(4)両酵素の単位蛋白質当りの活性は,葉の蛋白質含量が減少するとPEP caseでは顕著に上昇するのに対し,RuBP caseではわずかに上昇した。

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