ネピアグラスとキンググラスにおける乾物蓄積と関連した分げつおよび葉の展開に及ぼす施肥量の影響

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  • Effects of the Level of Fertilizer Input on Tiller and Leaf Development in Relation with Dry Matter Accumulation of Napiergrass and Kinggrass

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抄録

ネピアグラス及びネピアグラスとパールミレットとの交雑種であるキンググラスについて,本研究では分げつおよび葉の展開と乾物蓄積との関係に及ぼす3水準の施肥量の影響を,2ヶ年にわたり1/2000aワグナーポット栽培により検討した。出現分げつ数(ETN)と再生分げつ数(RTN)は施肥量を増すほど増加した。これは,施肥量を増すほと分げつの出現速度(RTE)と出現期間がより高位の茎ほど増加したためであり,葉の展開速度(RLE)と個葉の葉面積(LA)も同様の傾向であった。生葉数は生育の前半では施肥量の増加に伴い増加したが,その順位は生育後期には逆転した。経時的に主茎の全葉面積(SILA)を測定したところ,SILAは平均の茎葉面積(LA/T)と正の相関関係があり,LA/Tと葉面積指数(LAI)との関係も同様であった。8月における茎の粗タンパク質含有率はETNと密接な相関関係か成立ち,LAと日有効気温との間に正の相関関係が認められた。施肥量の増加に伴い,RTE,RLEとSILAの増加がLA/Tの増加と同調しており,これがLAIの増加を通じて乾物蓄積量の増加をもたらした。供試した施肥範囲では高施肥量ほど費用対効果が低下したが,いずれの施肥範囲でも,購入粗飼料に比べて十分競合しうる価格で乾物蓄積が達成されることが示された。

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