フレイルに対する栄養介入

  • 葛谷 雅文
    名古屋大学大学院医学系研究科地域在宅医療学老年科学

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タイトル別名
  • フレイル ニ タイスル エイヨウ カイニュウ

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説明

<p> フレイルの概念は種々存在するが,超高齢社会の日本に求められている,健康寿命の延伸や介護予防を考える時に,deficit accumulation modelと言われる高齢期に起こる様々な障害や疾病などの蓄積をカウントするfrailty index よりもfried らの提唱した障害が発症する前の身体的状態を評価するモデルが適当である。高齢者,特にフレイルの出現するような後期高齢者ではフレイルの概念とは別に,低栄養の問題がクローズアップされてきた。特に過栄養症候群の代表であるメタボリックシンドロームと対極にある高齢期の低栄養は,高齢者の健康に直結する重要な病態であり,特に要介護高齢者の低栄養状態が問題視されて来た。しかし,このフレイルの概念が出てからは,実は低栄養の問題は要介護状態の手前の時期から既に始まっており,フレイルを考えながら早期に評価・介入する重要性が認識されるに至っている。 本項では,フレイルと栄養に関する総論,各論としてフレイルと栄養状態,摂取エネルギーとの関係,栄養素との関係,微量栄養素ならびに脂肪酸との関係,食事種類(内容)などについて記載した。結論的にはフレイル予防や介入にはたんぱく質などの有効な栄養素を十分摂取するという事が重要である。</p>

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