暗号における理論と実装のギャップ : 置き換えアプローチの二面性(暗号理論入門(4))

書誌事項

タイトル別名
  • Gaps between the Theory and Instantiation in Cryptology : Two Faces of the Random Oracle Methodology(Theory of Cryptology (4))
  • チュートリアル 暗号理論入門(4)暗号における理論と実装のギャップ
  • チュートリアル アンゴウ リロン ニュウモン 4 アンゴウ ニ オケル リロン ト ジッソウ ノ ギャップ

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説明

暗号方式の安全性を議論するとき,証明が容易なランダムオラクルモデルで安全性を確認した後に,標準モデルでの証明を試みるランダムオラクル方法論がある.この解説では,この方法論は必ずしも正しくないことの反例を構成する.ランダムオラクル方法論が成立するための必要十分条件として「強識別不可能性(Indifferentiability)」という新しい概念を導入して,その理論について概説する.強識別不可能性理論によれば,ランダムオラクルをプログラムや回路として実装できないという否定的結論を証明できる.一方,この理論は種々の暗号システムの設計に役立ち,例えば安全性証明可能な「ハッシュ関数の設計論」の基礎となることを示す.

収録刊行物

  • 応用数理

    応用数理 18 (4), 308-319, 2008

    一般社団法人 日本応用数理学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (11)*注記

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