幼保一元化の可能性に関する史的検討

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タイトル別名
  • Unification of the Kindergarten and the Daycare Center an Historical Analysis of Japanese Nursery Education
  • ヨウホイチゲンカ ノ カノウセイ ニ カンスル シテキ ケントウ

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抄録

制度確立の最初期に分離した幼稚園と保育所の制度を統合する計画が進展している。近代以降の日本では,5回にわたり幼保一元化が試行されたが,厚生労働省と文部科学省の間の調整がつかず,いずれも不成功に終わった。今回の幼保一元化に向けた試みも幼稚園と保育所の双方からつよい抵抗を受ける可能性が高いことは,本研究における歴史的分析からも容易に想像される。真の幼保一元化は,幼稚園と保育所の制度の単なる統合を意味するものではない。制度論ではなく,子どもの視点に立った保育の内容から課題を明らかにし解消することが今こそ求められている。

収録刊行物

  • 保育学研究

    保育学研究 49 (1), 18-28, 2011

    一般社団法人 日本保育学会

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