職種別に見た滞日年数と言語能力の相関 : 日本語能力自己評価と言語行動可能項目数を指標として

書誌事項

タイトル別名
  • Correlation of the Length of Stay in Japan and Linguistic Competence from the Viewpoint of Occupational Category : Using "Number of Verbal Behavior Possible Items" and "Japanese Ability Self-evaluation"
  • ショクシュ ベツ ニ ミタ タイニチ ネンスウ ト ゲンゴ ノウリョク ノ ソウカン ニホンゴ ノウリョク ジコ ヒョウカ ト ゲンゴ コウドウ カノウ コウモクスウ オ シヒョウ ト シテ

この論文をさがす

抄録

本稿は,「生活のための日本語:全国調査」において収集した1,662の回答から,職種別に見た滞日年数と言語能力の相関についての調査報告である.言語能力に関しては,「読むこと」「書くこと」「聞くこと」「話すこと」の4技能別に6段階で回答した「日本語能力自己評価」と,105の言語行動に関する質問について「日本語でできる」と回答した項目を個人別に集計した「言語行動可能項目数」の二つを指標とした.その結果,滞日年数と日本語能力自己評価の相関から,「聞くこと」「話すこと」は全体に相関が高めであるが,「読むこと」「書くこと」については,「製造業,建設業」「農林水産業」「サービス業」や「主婦」の相関が低いことから,自然習得が困難であることが示唆された.また,滞日年数と言語行動可能項目数の相関については,「主婦」の値が高めで,就労者の中でも「専門職」の値が低めであった.これは言語能力というより,むしろ当該の言語行動をおこなう機会の多寡による影響が大きいと思われる.

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ