六条御息所を支える「虚構」

書誌事項

タイトル別名
  • Double Fiction in the Figure of Rokujō-no-Miyasudokoro: A Fictitious Character Modeled on an Imaginary Person Chūjō-no-Miyasudokoro
  • 六条御息所を支える「虚構」 : 〈中将御息所〉という準拠の方法
  • ロクジョウ ミヤスドコロ オ ササエル 「 キョコウ 」 : 〈 チュウジョウ ミヤスドコロ 〉 ト イウ ジュンキョ ノ ホウホウ
  • ―〈中将御息所〉という準拠の方法―

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抄録

<p>『源氏物語』の六条御息所には、娘・斎宮の伊勢下りに随行した徽子女王との重なりが認められる。一方で、古注以来、〈中将御息所〉という人物も準拠として指摘されてきた。六条御息所の再嫁の可能性を響かせる〈中将御息所〉は史実には存在せず、『大鏡』と『源氏物語』古注によって作り出された人物である。準拠をめぐる言説が「虚構作品」の登場人物だけでなく、史実の存在を認識する姿勢においても影響を与える点を読み解いていく。</p>

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 61 (1), 12-22, 2012

    日本文学協会

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