『母の死と新しい母』のたくらみ : 実母の追放と新たな母子神話の創造

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タイトル別名
  • The Intentional Design of Mother's Death and the Arrival of a New Mother : Exorcism of the Actual Mother for the Creation of a New Mother-Child Myth
  • ハハ ノ シ ト アタラシイ ハハ ノ タク ラ ミ ジツボ ノ ツイホウ ト

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抄録

志賀直哉は、亡き実母に対して並々ならぬ思慕の念を抱いていたにもかかわらず、彼女についての所懐を語らなかった。それは彼が亡母を意志的に抹消しようとしたからであり、同時に義母との母子神話構想に基づいた新しい世界を構築しようとたくらんだからであると思われる。本稿は、彼のそのようなたくらみの内実を提示すること、およびそのようなたくらみをもつに至った彼の内的、外的な要因を解明することを目的とした。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 43 (1), 1-11, 1994

    日本文学協会

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