「他界」から見た古代詩と天皇制 : 折口信夫の一論文を媒介として(<特集>日本文学と天皇制)

書誌事項

タイトル別名
  • The Ancient Poetry and Tenno System Seen from the "Other World" : Referring to a Thesis of Origuchi Shinobu's as a Medium(<Feature Articles>Japanese Literature and Tenno System)
  • 「他界」から見た古代詩と天皇制--折口信夫の一論文の媒介として
  • タカイ カラ ミタ コダイ シ ト テンノウセイ オリクチ シノブ ノ イチロ

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説明

詩の本源と天皇制の本源との微妙な関係を理解するためには、まず折口信夫の見ようとしていた「他界」について考えることが有効である。彼の論文「民族史観における他界観念」を見ると、そこで彼は明確に、絶対的な異次元として他界を理解し、それを「魂の成熟」というテーマと結びつけていることがわかる。私はこうした発想を、柿本人麻呂の歌の読解に応用することによって、詩そのものの「本源」へ向う動き、そしてそれを天皇制がどのようにして捕獲するか、という問題を考えた。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 38 (1), 13-21, 1989

    日本文学協会

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