南殿の花宴という場をめぐって : 『源氏物語』と宮廷(<特集>古代文学と宮廷)

書誌事項

タイトル別名
  • Thoughts over the Space of Hana no En (Flower Festival) at Nanden (the Southern Wing of the Palace) : Genji Monogatari and the Court(<Special Issue>Ancient Literature and the Court)
  • 南殿の花宴という場をめぐって--「源氏物語」と宮廷
  • ナデン ノ カエン ト イウ バ オ メグッテ ゲンジ モノガタリ ト キュウ

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説明

『源氏物語』有数の華やかな場面である花宴は、春鶯囀を舞う光源氏の比類なき華麗な姿を描きだしてゆく。しかしそうした場である南殿および南殿の桜をめぐる伝承や史実を考えあわせてみると、けっして明るいばかりでなく、この場は同時に危ういイメージを抱えているとみることができる。不遇という暗い部分を孕みつつ、それを克服して栄華を築いてゆく英雄という光源氏造型の一端が、物語の展開に先がけてそこに示唆されているのではないだろうか。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 41 (5), 20-29, 1992

    日本文学協会

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