『古事記』における<他者>の問題 : 「国譲り」神話をめぐって(<特集>古代文学における<虚構>と<他者>)

書誌事項

タイトル別名
  • The Antagonist in Kojiki : In the Case of "Kuniyuzuri" Myth(<Feature Articles>Fiction and Antagonists in Ancient Literature)
  • 『古事記』における<他者>の問題--「国譲り」神話をめぐって
  • コジキ ニ オケル タシャ ノ モンダイ クニ ユズリ シンワ オ メグッテ

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抄録

「国譲り」と呼ばれている神話の核心は、「道速振る荒振る国つ神」としての大国主神をいかに鎮め祭るかという点にあった。そして大国主神の祭祀という視点を立てたとき。「国譲り」の交渉が何度も失敗を繰り返していたことが注目される。この失敗の繰り返しとは、実は「荒振る国つ神」との<対話>の不能性を語っていたのではないか、というまさに<他者>の位相が垣間見えてくるからだ。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 37 (4), 10-19, 1988

    日本文学協会

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