外法と愛法の中世 : [ダ]天行者の肖像(<特集>南北朝の視界)

書誌事項

タイトル別名
  • A Portrait of Daten Gyoja : The Middle Ages with the Laws about Heresy and the Laws about Desire(<Special Feature>Perspectives on the Nanbokucho (the Northern and Southern Dynasties) Period)
  • 外法と愛法の中世--咤天行者の肖像
  • ゲホウ ト アイホウ ノ チュウセイ タテン ギョウジャ ノ ショウゾウ

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抄録

網野善彦氏の『異形の王権』以降南北朝時代への関心が高まっているが、特に文観と立川流と呼ばれる真言密教の一派については、それぞれ邪教、妖僧として特別視される傾向があった。しかし、こうした文観像は、彼を非難するために[ダ]枳尼天法の行者の姿をモデルとして作り出されたものであり、その背後には[ダ]枳尼天法をめぐる「異類」と性の問題が存在している。本論は、『渓嵐拾葉集』の説話を通して、「異類」と性の力が中世王権の体制の中に組み込まれている様相を探るものである。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 40 (6), 1-11, 1991

    日本文学協会

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