膝を抱えた南畝像(<特集>近世の絵を読む)

書誌事項

タイトル別名
  • The Portraits of Ota-Nanba Holding His Knee(<Special Issue>Reading the Pictures of Early Modern Times)
  • 膝を抱えた南畝像
  • ヒザ オ カカエタ ナンポゾウ

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説明

天明期の大田南畝像二点(『三十六人狂歌撰』『古今狂歌袋』)に共通する膝を抱え俯く姿勢の由来を探る。これらは歌仙絵本「やつし」の形式であるため、当時流布していた歌仙絵本に原拠を求めれば、菱川師宣画『百人一首像讃抄』(延宝六年刊)の藤原定家像である蓋然性が高い。本の形式のみならず像の形態までもが歌仙絵に求められることは、この頃の天明狂歌が古典和歌のやつしとしての性格を強めていたことを示すものであろう。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 58 (10), 32-40, 2009

    日本文学協会

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