子どもが読む「よだかの星」 : 擬制を撃つ(<特集>日本文学協会第57回大会報告(第一日目)・総会)

書誌事項

タイトル別名
  • "Yodaka-no-hoshi" for Children(<Special Issue>The 57th JLA Convention (1st Day)
  • 子どもが読む「よだかの星」--擬制を撃つ
  • コドモ ガ ヨム ヨ ダ カ ノ ホシ ギセイ オ ウツ

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抄録

「よだかの星」は、高等学校の国語教材として収載されているから、「差別教材」として教科書教材からはずされた過去を持つことを知らない人も多い。この作品に内在している差別問題は、ストーリーに飲み込まれた同情と英雄視の読みでは乗り越えることができない。自分の読みを相対化し、内なる擬制的な観念のヒューマニズムを撃つことで差別の構造を撃つ視点に立てるのだ。そこに、この作品を教材とする文学教育の根拠がある。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 52 (3), 1-12, 2003

    日本文学協会

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