「二王門の綱」試論 : 『懐硯』巻一の一の「仁王」と「鬼」

書誌事項

タイトル別名
  • An Essay on "Nio-mon-no-tsuna" : The Deva and Ogres in Kaiken 1:1
  • ニオウモン ノ ツナ シロン カイケン カン 1 ノ 1 ノ ニオウ ト オニ

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説明

『懐硯』巻一の一「二王門の綱」は、これまで『徒然草』と『百物語』等の原拠との関連から、対照的な評価がなされてきた。しかし、仏像の破損、頂命寺の仁王、七条通材木町といった要素が響き合い、登場人物が古浄瑠璃によって形成された伝承を「演じる」この作品世界には、所謂人間性への批評や愚か者とは異質の、当代の新奇な人心への関心-当世化された渡辺綱伝説に翻弄される人々を凝視する姿勢を見出すことができる

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 48 (6), 1-9, 1999

    日本文学協会

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