社会で学ぶ子どもたち : 『うつほ物語』を中心に(<特集>文学/教育のなかの<子ども>)

書誌事項

タイトル別名
  • Children Studying in Society : The Image of Children in Utsuho-monogatari(<Special Issue>"Children" in Literature and Education)
  • 社会で学ぶ子どもたち--『うつほ物語』を中心に
  • シャカイ デ マナブ コドモ タチ ウツ ホモノガタリ オ チュウシン ニ

この論文をさがす

抄録

平安中期には、上層貴族の童たちが、童殿上を聴されて、天皇の側近として奉仕していた。『うつほ物語』では、忠こそ・正頼・花園の三人の童が殿上童だったことが確認できる。さらに、童舞をし、天皇の使者にたち、雑用をこなす仕事の様子が描写されている。天皇に寵愛された忠こそなど、数ヶ月帰宅することも許されず、奉仕していた。聡明で、容貌も良く、管弦や舞に優れていても、上層貴族層の童以外は、童殿上は許されていなかった。童の内から特権的に宮廷に出仕し、恋の手ほどきまで学ぶ殿上童の姿を追った。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 59 (1), 2-10, 2010

    日本文学協会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ