北琉球におけるC系列2音節名詞の語頭音節の長音化

DOI Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of the Cause of Vowel Lengthening in the Initial Syllables of the Class-C Disyllabic Nouns in Northern Ryukyuan Dialects
  • 北琉球におけるC系列2音節名詞の語頭音節の長音化 : その原因について考える
  • キタリュウキュウ ニ オケル C ケイレツ 2 オンセツ メイシ ノ ゴトウ オンセツ ノ チョウオンカ : ソノ ゲンイン ニ ツイテ カンガエル
  • ──その原因について考える──

この論文をさがす

抄録

<p>首里方言の「iːʧi息, uːʃi臼, wuːki桶」に代表されるように, 北琉球(奄美大島から沖縄本島まで)の各地には, 一部の2音節名詞の語頭音節の母音が長くなっている体系がある。この長音節の出現にアクセントが関与していることは, 服部(1932)によってはじめて指摘された。さらに服部(1979)は, その長音節が日本祖語(本稿の日琉祖語)の段階から存在していたことを論じた。本稿は, この2音節名詞の語頭に見られる長音節は, (日琉祖語ではなく)北琉球祖語の段階であらたに生じた, という仮説を提示する。本稿では, この長音節発生の原因は北琉球祖語のアクセント体系に求められるとし, これは(1)同じ体系内の単独形が似た他の型との区別のため, そして(2)体系内の同系列の3音節名詞と同じ型を内部に実現させるため, という2つの理由により生じた, という仮説を提示する。</p>

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ