教育思想史の課題と方法に寄せて : 近代教育学批判のアクチュアリティ(コメント,フォーラム1 教育思想史の課題と方法-近代問題にどう接近するか)

書誌事項

タイトル別名
  • Task and Methodology of Critique : On Modern Education
  • コメント 教育思想史の課題と方法に寄せて--近代教育学批判のアクチュアリティ
  • コメント キョウイク シソウシ ノ カダイ ト ホウホウ ニ ヨセテ キンダイ キョウイクガク ヒハン ノ アクチュアリティ

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説明

教育思想史という方法および「近代教育学批判」という視座が、その内実を問われないまま「公式」のように受容されることには危惧を覚える。原氏に教育思想史を要請するのは、「今日の教育現実」であり、それと等値される「近代問題」に他ならない。だが、私たちの世代にとっては、近代を批判的検討対象とする必然性は、共有されているとはいいがたい。よってこれを、戦後教育学の文脈に位置づける、原氏の立場は、近代を理念や価値として把握してきた戦後教育学の枠組みに対して、求められたものだったのではないか。原氏の近代教育学批判を成立させるのは、教育学的問題関心といえる。しかし批判の対象が、私たちの問題関心の反映だとすれば、その矛先は私たち自身にも返るものとなる。近代教育学批判のアクチュアリティは、その点にこそあるのかもしれない。

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