体育、保健体育の学習指導要領の改定に関する審議内容の動向
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- 岡出 美則
- 筑波大学体育系教授
抄録
<p> 2015年秋以降、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会体育・保健体育、健康、安全ワーキンググループにおいて、体育、保健体育科の学習指導要領の改訂の方向をめぐる審議が重ねられてきた。この論点の一つが、第5回会議で設定された「体育・保健体育における特別支援教育の観点から必要な支援等」であった。同会議では、平成28年4月から施行される障害者差別解消法を踏まえつつ、改善の方向性が論議され、総則における障害種の特性に関する記述に加え、各教科と編制において、学習の過程で考えられる困難さごとに対応方法の案を示すことが検討されている。また、中央教育審議会(2015)は、教員免許状の見直しのイメージにおいて小学校、中学校、高等学校ともに「特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対する理解(1単位以上修得)」を明示している。</p><p> これらの動きは、保健体育の授業においても特別支援教育の充実が個に応じた学習の充実と同様に求められるようになることを示している。他方で、個々の教員のみならず、学校としての支援体制や父兄、地域との連携も含めた支援システムの改善に向けた取り組みの必要を示唆するものである。</p>
収録刊行物
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- 日本体育学会大会予稿集
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日本体育学会大会予稿集 67 (0), 69_2-69_2, 2016
一般社団法人 日本体育学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680781222656
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- NII論文ID
- 130005245774
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- ISSN
- 24241946
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可