04生−26−口−20 柔道選手における頚部筋力発揮に関する研究

DOI

抄録

<p> 柔道に起因する大外刈りでの頭部外傷事故事例の原因として、頭部にかかる前後方向の加速度に耐えうる頚部筋力の未発達や、不適切なタイミングでの頚部筋力発揮が関連すると考えられる。そこで本研究は、胸鎖乳突筋の放電発現に着目した。対象項目は、左右の胸鎖乳突筋の表面筋電図による放電である。頭部がベッドの端から出るように仰臥位姿勢をとり、ヘッドキャップを介して頭部を紐で吊る(頚椎屈曲0°)。予め被験者には、吊るしを解いて頭部が伸長された瞬間に、頭頚部を屈曲するように指示した。吊るしを解いてから、胸鎖乳突筋が放電を開始する時間を測定した。この結果と、音刺激による反応を測定することから、頚部筋力発揮能力を検討した。結果、音刺激による反応において、柔道の競技経験の有無で統計的に有意な差はなかった。姿勢変化による反応において、柔道の競技経験のあるもの(左 平均±標準偏差;0.173 ± 0.024秒 右 平均±標準偏差;0.185 ± 0.026秒)は、ないもの(左 0.232 ± 0.038秒 右 0.241 ± 0.047秒)に比べ、左右とも統計的に1%水準で有意に速い時間で胸鎖乳突筋の放電が発現した。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680781851776
  • NII論文ID
    130005245072
  • DOI
    10.20693/jspehss.67.154_2
  • ISSN
    24241946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ