水球日本代表男子チームにおけるデータの活用術

DOI
  • 南 隆尚
    鳴門教育大学 水球日本代表男子コーチ

抄録

<p> 近年IT技術を活用したスポーツのデータ分析は革新的勢いで普及している。水球競技では、その活用を目指すものの画期的な方法には及んでいない。日本代表は独自の戦術に取り組み、32年ぶりの五輪出場を果たした。日本代表におけるデータ活用法を以下にあげる。まず体格による選手選考を競技性観点に変更した。次に日常のトレーニングにおいて体重や挙上重量、速泳タイムなどを頻繁に記録する。通常練習においてもビデオ撮影を心がける。大会におけるゲーム分析は大会側から配信されたスコアシートを活用する。ベンチでの記録は大会から配信されない反則の誘発者やシュート本数、日本の特徴となる速攻の発生数、ゲーム中の留意点など、主観的な観点が多い。またスポーツコードを活用した映像によるゲーム分析を行い、切り出した映像は得失点・セットでの攻防を中心に一状況につき3分程度にまとめミーティング資料として活用する。大会後に数量データとして分析を行なう。また映像データベースを作成し、自身のプレイの振り返りやコツの言語化、対戦チームの特徴把握に生かす。いずれも費用対効果を考慮し、マンパワーの不足する競技事情の影響によるところが大きい。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680789829376
  • NII論文ID
    130006352282
  • DOI
    10.20693/jspehss.68.45_1
  • ISSN
    24241946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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