『新古今集』の慈円の歌にみえる「野寺の鐘」について

書誌事項

タイトル別名
  • On "Nodera no Kane" on Temple Bell in the country which can be the seen in "Jien's waka" of "Shin Kokin Shu"
  • シンコキンシュウ ノ ジエン ノ ウタ ニ ミエル ノデラ ノ カネ ニ ツイ
公開日
1992
DOI
  • 10.18963/chisangakuho.41.0_149
公開者
智山勧学会

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説明

『新古今集』の、慈円の一首「有明の月のゆくへをながめてぞ野寺の鐘は聞くべかりける」の「野寺」について、北村季吟は『新古今集口訣追加』で、「野寺といふはおほぞらの野べの寺にあらず、江州鏡の宿に近き所にあり。」として、特定の寺(蒲生郡苗村の雪野寺か。)を想定する説を伝えている。後人はこの説に対して否定的であるが、「鏡の宿に近き所」の寺というのは問題があるとしても、特定の寺を念頭においての発想であるとする点では注意される。この論は、季吟の伝える上述の発想にそってすすめたものであり、「野寺」に、今は廃寺となってしまった山城、西山の常住寺を想定しようとするものである。またあわせて、「野寺の鐘」は慈円において歌語となり、歌枕となったとするものである。

収録刊行物

  • 智山学報

    智山学報 41 (0), 149-161, 1992

    智山勧学会

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