興教大師の菩提心について : 『一期大要秘密集』を中心として

書誌事項

タイトル別名
  • A thought of Bodhi-citta in Kogyo-Daishi : concerning "Ichigotaiyohimitsushu"
  • コウギョウ ダイシ ノ ボダイシン ニ ツイテ イチゴ タイヨウ ヒミツシュウ
公開日
1991
DOI
  • 10.18963/chisangakuho.40.0_97
公開者
智山勧学会

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説明

興教大師の思想は、菩提心が常に底流をなしている。興教大師は、この菩提心について、その著作の中で、さまざまな角度から論じている。特に、この『一期大要秘密集』は、興教大師の著作の中でも、臨終往生という、まさに死を見つめたところでの極楽往生について論じたものである。したがって、ここに説かれている菩提心説は、他の著作に著わされているものとは異なり、かなり浄土教的な色彩の強いものである。これは、浄土経典や、日本の源信の思想的な影響が強いものと思われ、これに真言密教の立場からの解釈を加えて形成されたものであろう。そしてまた、興教大師とほぼ同時代に活躍した法然は、興教大師とは全く異なる菩提心説を唱え、ここに両者の思想的立場の違いが推測される。この法然の思想は、後世にさまざまな波紋を投げかけ、明恵の痛烈な批判や、親鸞の新たな菩提心解釈が著わされた。

収録刊行物

  • 智山学報

    智山学報 40 (0), 97-111, 1991

    智山勧学会

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