ピアノ演奏における楽譜と鍵盤間の視線移動について

書誌事項

タイトル別名
  • Eye Movement Between Score and Keyboard in Piano Performance : An Experimental Case Study of Beginners
  • ピアノ演奏における楽譜と鍵盤間の視線移動について--初級者に対する実験的事例研究
  • ピアノ エンソウ ニ オケル ガクフ ト ケンバン カン ノ シセン イドウ ニ ツイテ ショキュウシャ ニ タイスル ジッケンテキ ジレイ ケンキュウ
  • ―初級者に対する実験的事例研究―

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抄録

<p> ピアノ演奏においては, 熟達者も初級者も楽譜から鍵盤, 鍵盤から楽譜へと視線を移している。ピアノ演奏時における視線移動に関しては, アイカメラを使用して多くの研究は行われてきた。しかし, それらの研究のほとんどは楽譜上の視線移動に関するものであって, 楽譜と鍵盤間の視線移動に関しては, その実態が明らかにされてはいないのである。本研究では, この視線移動を初級者に対する事例研究として実験的に検証した。視線移動の必要な場所があるリヒナーの「みじかいおはなし」を実験課題曲とした。実験にはビデオカメラを左右方向より2台使用し, 手と視線の移動のタイミングを録画し, データを解析した。</p><p> その結果, 演奏する音の鍵盤間隔が広く, 次への移動が難しい箇所において, 演奏者が余裕をもち演奏できる時間が必要であり, 視線移動のタイミングが遅れると停滞・遅延をおこすことが明らかになった。</p>

収録刊行物

  • 音楽教育学

    音楽教育学 40 (1), 14-25, 2010

    日本音楽教育学会

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