明治後期の東京音楽学校における文学関連科目の実態

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on Literature-Related Subjects at the Tokyo Academy of Music During the Late Meiji Period :
  • 明治後期の東京音楽学校における文学関連科目の実態 : 旗野十一郎の講義内容を中心として
  • メイジ コウキ ノ トウキョウ オンガク ガッコウ ニ オケル ブンガク カンレン カモク ノ ジッタイ : キノジュウイチロウ ノ コウギ ナイヨウ オ チュウシン ト シテ
  • ―旗野十一郎の講義内容を中心として―
  • Emphasis on the Lectures of Tarihiko Hatano

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抄録

<p> 本研究では, 『東京音楽学校一覧』, 試験問題および成績表から, 同校における文学関連科目の実態を調査し, その位置づけから, 同校の教育上の特徴を明らかにすることを目的とする。そこで, 具体的な教育内容に迫るために, 教科書や試験問題が多く現存し, 文学関連科目の教授に重要な役割を果たした, 旗野十一郎の講義内容を検討した。東京音楽学校長の村岡範為馳は, 音楽と文学には密接な関係があるため, 文学関連科目を重視し, その充実を目指した。高等師範学校附属音楽学校となった後や, 再独立後も, 引き続きこれらの科目には重点が置かれた。東京音楽学校にとって文学関連科目は, 音楽以外にも精通した音楽教員を育成するため, 重要であった。旗野は, 正しい発音を習得するための発音学や, 師範科の学生が, 生徒に唱歌の内容を正しく説明できることを目指す唱歌解釈など, 文学関連科目を幅広く担当し, その教授に尽力したのである。</p>

収録刊行物

  • 音楽教育学

    音楽教育学 44 (1), 1-12, 2014

    日本音楽教育学会

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