通信制大学における交流の場としての電子コミュニティの特徴の質的分析

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タイトル別名
  • Qualitative Analysis on Characteristics of a Virtual Community as the Exchange Environment in a University Study Done through Correspondence
  • ツウシンセイ ダイガク ニ オケル コウリュウ ノ バ ト シテ ノ デンシ コミュニティ ノ トクチョウ ノ シツテキ ブンセキ

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抄録

通信制大学に学んでいる学生で組織されるメーリングリストについて,電子的なコミュニティと見立てその生成要因と起こる現象について分析を行なった。分析手法としては質的研究法の1つであるグラウンデッドセオリーを用いた。メーリングリストの第1期は1998年12月〜2000年11月まで参加者が約50名であり,学生の有志から自発的に生まれてきたものである。第2期は2000年12月から2003年2月まで参加者が約300名であり,大学機関の一部をという性格を有していた。その結果,コミュニティにおいてメーリングリストのみで活発なやりとりがある場合,実際に会わなくても密なコミュニケーションを取ることができる場合が見出せた。また参加者の目的意識が元々高かったところに既存メンバーからの適切な応答によって,ますます強固なコミュニティが形成されていく過程が観察された。そして学習とは直接に関係のない様々なメッセージがやりとりされたが,参加者はコミュニケーションを積極的に求めている姿勢が見られた。電子コミュニティに必要となるのは,参加者が共有できる目標と参加者への意識付けであり,目標に向かって参加者のコミュニケーションスキルを高める仕組みが重要であるとの結果を得た。

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