表面張力測定の最近の進展と酸素吸着モデル(<特集>結晶成長を支える高温熱物性計測技術の進展)

  • 小澤 俊平
    首都大学東京システムデザイン学部航空宇宙システム工学コース

書誌事項

タイトル別名
  • Recent Development of Surface Tension Measurement and Oxygen Adsorption Model(<Special Topic>Recent Development in Thermophysical Property Measurements of High-Temperature Melts for Crystal Growth)
  • 表面張力測定の最近の進展と酸素吸着モデル
  • ヒョウメン チョウリョク ソクテイ ノ サイキン ノ シンテン ト サンソ キュウチャク モデル

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抄録

結晶成長プロセスにおいて重要な,マランゴニ対流による熱物質輸送を支配する融体の表面張力の測定に関して,電磁浮遊炉を用たい液滴振動法により,雰囲気酸素分圧依存性を考慮して行われたシリコンおよび銀融体の例を紹介する.この研究では,過冷却域から高温までの非常に広い温度範囲の測定に成功した.また,表面張力温度係数は,、Po_2が高くなると大きくなった.銀融体では,Po_2が比較的大きい場合,温度上昇に伴って表面張力が一旦大きくなり,その後再び小さくなるブーメラン型の温度依存性が観察された.これは温度が高くなることにより酸素吸着の影響が小さくなるために観察される現象である.また,実験データをSzyszkowskiモデルに適用することで,表面張力を温度とPo_2の関数として記述した.今後の高温融体の表面張力測定では,温度と雰囲気酸素分圧条件の明記が必要不可欠である.

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参考文献 (37)*注記

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