抄録
鉄道において,レールは最も重要で不可欠な部材の一つである.かかるレールにもしばしば損傷が発生する.とくに新幹線の場合,高速のためかレール中間部に「シェリングきず」や「きしみ割れ」と称する特有の損傷が発生することが知られており,その対策は列車安全運行上極めて重要視されている.かかる損傷発生原因の解明には,小形の切出し試験片では実際との対応がつけにくいため信頼性に乏しいし,実線路に試験投入する場合,列車運行を妨げる恐れがあり,きめ細かいデータの取得が困難で,かつ試験に長期間要するなどの問題点がある.すなわち,できるだけ実際に近い条件で室内的にシミュレートする実験設備が理想的である.ところが,実際に使用されている車輪とレールとを,実験室的に高速度下でころがり接触させた例はこれまで全く見当たらない.高速レール試験機は以下の目的で開発に至った.(1)高速度下で車輪とレールのころがり接触を,実験室的にシミュレートすること,(2)損傷発生メカニズムの追求,(3)より信頼性の高いレール開発.
収録刊行物
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- 日本機械学会誌
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日本機械学会誌 89 (810), 482-483, 1986
一般社団法人 日本機械学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680905028096
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- NII論文ID
- 110002442576
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- ISSN
- 24242675
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可