在日フィリピン人の介護労働参入 : 資格取得の動機と職場での人間関係を中心に

書誌事項

タイトル別名
  • Immigrant Filipino Caregivers in Japan : Their Motivation for License Acquisition and Some Issues at Their Work Place
  • ザイニチ フィリピンジン ノ カイゴ ロウドウ サンニュウ シカク シュトク ノ ドウキ ト ショクバ デ ノ ニンゲン カンケイ オ チュウシン ニ

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抄録

従来、日本においてフィリピン人は「水商売の女性」といったネガティブなイメージで語られることが多かったが、彼女らが介護労働へ参入することにより、彼らと日本人との関係性は変わる可能性があるのだろうか。本稿では、この問いに接近すべく、彼らが介護労働へ参入する動機と介護現場での人間関係を中心に報告する。筆者らが2008年に行った調査からの知見は以下の4点である。(1)在日フィリピン人が介護労働へ参入する背景には、彼らが日本での滞在が長期化すると同時に加齢が進んだことがあり、(2)加齢とともに水商売への就労が難しくなり昼間にできる職、そして「やりがい」と「社会的評価」を得られる職への需要が高まり、しかし、(3)彼らは利用者(患者)とは主に文化理解や日本語でのコミュニケーションに問題を抱え、(4)日本人同僚との間には、コミュニケーションの問題に加えて同僚からの差別を感じている。

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