日本のハイブリッドモダンの特徴と課題 : 国家と市場によるhybridismから、生活のなかのhybridityへ

書誌事項

タイトル別名
  • Features and Problems of Hybrid Modern in Japan : Proposing a Shift from Hybridism Ruled by the Market and the Nation to Hybridity Rooted in Life
  • ニホン ノ ハイブリッド モダン ノ トクチョウ ト カダイ コッカ ト シジョウ ニ ヨル hybridism カラ セイカツ ノ ナカ ノ hybridity エ

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説明

日本のハイブリッドモダンにみる特徴や課題は、以下のように考えられる。第1に、日本のハイブリッドモダンにおけるハイブリッドゼーションの原理は、生産性のシステムと強い相関をもつハイブリディズム(hybridism)である。第2に、日本のハイブリッドモダンは、生活に根づいた相互承認を支えるハイブリディティ(hybridity)を、西欧のものであれ、日本の前近代「社会」のものであれ、矮小化したり排除したりしてきた。第3に、日本のハイブリッドモダンの課題は、国家と市場が主導するハイブリッドゼーション原理、すなわちハイブリディズムから脱却し、生活からのハイブリディティを復権することである。この課題に取り組むにあたっては、以下のことが重要である。(1)生活からのハイブリディティを実践する場は、アソシエーションとしての<市民社会>である。(2)<市民社会>はグローバル化時代における連邦主義あるいは地域主義の基盤である。(3)「近代的コミュニティ」と「アソシエーション」を社会結合の原則とすれば、<市民社会>精神のモデルを、西欧の経験だけから充当する必要はなく、日本の社会や歴史のなかにも探し求めてゆくことが可能である。

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