書誌事項
- タイトル別名
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- Some Notes on the Secularization in/of the Islamic World(<Special Issue>Islam and Religious Studies)
- イスラーム世界と世俗化をめぐる一試論
- イスラーム セカイ ト セゾクカ オ メグル イチ シロン
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説明
今日、世俗化論に対しては、理論面・実証研究面の双方において、さまざまな批判的検討がなされている。だがそれらの議論のうち、イスラームの事例を含むものは少ない。本稿はエジプトなどのアラブ・スンナ派世界の事例を中心に、イスラーム研究の立場から世俗化論を再検討することを目的とする。本論は、大きく二つの章に分けられる。前半は世俗化の前提となる「世俗的なるもの」という用語に含まれる複数の要素を分解し、それぞれの側面に応じてイスラーム世界の世俗化の実態を議論してみたい。その際に、一九七〇年代以降顕著になる「イスラーム復興」との絡まりあいが慎重に検討されよう。一方、後半部では、アラブ世界出身の学者(エルメッシリーとアサド)の世俗化論を紹介する。それらは、イスラーム世界の歴史的経験を充分に考慮した、近代化と世俗化の錯綜した関連をめぐる議論である。そして、イスラーム世界の事例も包含した「包括的世俗化」論の可能性を指摘する。
収録刊行物
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- 宗教研究
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宗教研究 78 (2), 617-642, 2004
日本宗教学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680927113088
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- NII論文ID
- 110002826612
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- NII書誌ID
- AN00406454
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- ISSN
- 21883858
- 03873293
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- NDL書誌ID
- 7095939
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可