近代日本における神智学思想の歴史(<特集>スピリチュアリティ)

書誌事項

タイトル別名
  • The History of Theosophical Ideas in Japan in the Modern Age(<Special Issue>Spirituality)
  • 近代日本における神智学思想の歴史
  • キンダイ ニホン ニ オケル シンチガク シソウ ノ レキシ

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説明

本論文では近代日本における神智学思想の歴史を明治から戦後の一九六〇年まで追う。最初に、ハネフラーフのエソテリシズム史やオルバニーズのメタフィジカル宗教史を日本の霊性思想史に適応できるか否かを、島薗進の新霊性運動における系譜論的議論と関係させながら論じた上で、構造的、理論的な定義ではなく、試論として歴史的な霊性思想のジャンルと特徴を抽出する。次に霊術や精神療法などの日本の霊性思想と類似したアメリカのメタフィジカル宗教について瞥見した上で、明治、大正期における日本への神智学の流入、ロッジ活動の失敗、出版での流布を紹介する。最後に三浦関造に焦点をしぼり、翻訳家から霊術家、そしてメタフィジカル教師への変貌の跡を追い、戦後の竜王文庫を通じてのアリス・ベイリーやドーリルといった神智学系グルの紹介と終末論的なオブセッションを論じる。

収録刊行物

  • 宗教研究

    宗教研究 84 (2), 579-601, 2010

    日本宗教学会

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