仏教哲学に基づく宗教多元主義の考察と宗教対話論

書誌事項

タイトル別名
  • Religious Pluralism and Interreligious Dialogue on Buddhist Philosophy
  • ブッキョウ テツガク ニ モトヅク シュウキョウ タゲン シュギ ノ コウサツ ト シュウキョウ タイワロン
公開日
2004
DOI
  • 10.20716/rsjars.78.3_715
公開者
日本宗教学会

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説明

宗教多元主義や宗教間対話に関する議論は、ほとんどがキリスト教内部の問題であって、仏教から積極的な関心が寄せられているとは言い難い。その理由は仏教が他者や他宗教の問題に力点を置いていないためであると考えられる。とはいえ、仏教哲学には豊富な思索の体系があり、こうした問題に対するユニークな知見を提供する可能性を孕んでいるとも言える。そこで本稿では、第一に、宗教多元主義の代表的な二つの立場(ジョン・ヒックとジョン・B・カブ)の対立が、仏教哲学の二諦説(勝義諦と世俗諦)によって整理できることを提言し、第二に、唯識哲学の中から他者問題を指向している聞熏習理論と種姓各別思想を抽出した上で、仏教哲学に基づく宗教対話論の構築を試みる。これらの考察を通して、宗教多元主義や宗教間対話の議論では、真の意味での多元主義は成立せず、その形式は包括主義か相対主義にならざるを得ない、といった限界を指摘する。

収録刊行物

  • 宗教研究

    宗教研究 78 (3), 715-737, 2004

    日本宗教学会

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