インド宗教における「宗教と倫理」の関係性の考察 : シク教研究を中心として(<特集>宗教と倫理)

書誌事項

タイトル別名
  • The Relation between "Religion" and "Ethics" in Indian Religions : Studies on Sikhism(<Special Issue>Religion and Ethics)

説明

小論では、まずインドにおける宗教と倫理の関係性を論ずる前に、「倫理」という言葉の意味背景を明らかにし、日本語の倫理という言葉が持つ問題点を明らかにした。その後、インド中世において独自の思想で教団を創設したナーナクの教えを中心に、その宗教教理が、シク教徒の日常倫理とどの様にリンクし、現実生活においてシク教徒がそれを如何に実践し、現実世界において独自性を発揮してきたかを明らかにした。特に、シク教徒の合理的で、現実主義的な教えは、世俗生活における行動規範に強く生かされ、シク教徒はインドの近代化に大きく貢献をしてきたのである。そこには、シク教の宗教的な理想を現世において実践しようとする近代ヨーロッパとは異なる形であるが、宗教と倫理の一致の思想がある。

収録刊行物

  • 宗教研究

    宗教研究 83 (2), 601-625, 2009

    日本宗教学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680928253824
  • NII論文ID
    110007357851
  • DOI
    10.20716/rsjars.83.2_601
  • ISSN
    21883858
    03873293
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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