看護師の末梢静脈路確保における留置針刺入・輸液ルート接続時の主観的体験

  • 井上 文
    東京大学医学部附属病院
  • 保坂 嘉成
    東京大学医学部附属病院
  • 村山 陵子
    東京大学大学院医学系研究科社会連携講座アドバンストナーシングテクノロジー
  • 田邊 秀憲
    東京大学大学院医学系研究科社会連携講座アドバンストナーシングテクノロジー テルモ株式会社
  • 大江 真琴
    東京大学大学院医学系研究科社会連携講座アドバンストナーシングテクノロジー
  • 内田 美保
    東京大学医学部附属病院
  • 小見山 智恵子
    東京大学医学部附属病院
  • 真田 弘美
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Subjective experiences at the time of peripheral vein needle insertion and route connection in fluid therapy
  • カンゴシ ノ マッショウ ジョウミャクロ カクホ ニ オケル リュウチ ハリサシニュウ ・ ユエキ ルート セツゾクジ ノ シュカンテキ タイケン

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抄録

 患者への末梢静脈カテーテル留置場面での,留置針を刺入し輸液ルートを接続する際の看護師の主観的体験を明らかにすることを目的とした.都内一施設の看護師10名(経験年数3~14年)の実際の刺入場面を録画し,それを視聴しながら手技を行っていた際の気持ちなどについて半構造化面接を行い,質的記述的に分析した.東京大学医学部倫理委員会の承認を受けた.分析の結果,【知識と経験に基づく血管選択の困難感】【末梢静脈路確保できないことへの不安感】【技術向上への思い】【血液に対する焦りと恐怖】【繁忙による焦り】【患者からの重圧】【末梢静脈路確保に伴う葛藤】の7カテゴリーが抽出された.技能の修得レベルの向上に伴い小さくなっていくカテゴリーもあったが,不安や困難感は完全には解消されなかった.看護技術をサポートすることで,困難感などの緩和,解消につながると考えられたカテゴリーも多く,末梢静脈留置針刺入の成功につながる可能性が示唆された.

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