被害妄想的観念の発生に関する素因ストレスモデルの検討

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タイトル別名
  • Diathesis-stress model for persecutory thoughts in college students
  • ヒガイ モウソウテキ カンネン ノ ハッセイ ニ カンスル ソイン ストレス モデル ノ ケントウ

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抄録

本研究の目的は,大学生の被害妄想的観念を素因ストレスモデルを用いて検討することである。大学生117名を対象として,2週間おきに縦断調査をおこなった.第1回調査では,被害観念の17の素因候補変数を測定した.第2回調査では被害妄想的観念を測定した.第3回調査では,第2回と第3回調査の間に体験した被害妄想的観念とストレッサーを測定した.分析には,第2回調査時から第3回調査時までの間の被害妄想的観念の変化を予測することが可能となる,セットワイズ階層的重回帰分析を用いた。その結果,ストレッサーと2つの素因候補(恨み,ネガティブヒアリングボイス)の間に有意な交互作用が得られた.この結果より,これらの2つの素因候補得点が高い学生は,ストレッサーを体験したときに,被害妄想的観念を持ちやすくなることが示唆された.

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