分子の極性と物質の性質(<特集>新しい高校学習指導要領に加えられた化学の諸概念)
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- 小泉 直一
- 京都大学化学研究所
書誌事項
- タイトル別名
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- Polar character of molecules and some related molecular properties
説明
われわれの周囲の物質は金属, ガラスなどを除くと, 分子または分子の集合体である。酸素, 窒素, 水のような分子量10程度の簡単な分子から分子量数十万あるいは数百万の高分子, タンパク質にいたるきわめて多種類の分子が存在する。分子や分子の集合体が示す種々の物理的および化学的性質は, 分子を構成する原子の種類や分子の構造と密接に関連している。たとえば水とメタンは分子量はほぼ近いが, その性質は非常にちがう。沸点を見ると水100℃に対してメタンは-161℃である。これは水分子のほうがメタンに比べてはるかに凝集しやすいことを意味する。この分子が凝集する力, すなわち分子間に働く力は分子の極性ときわめて関係が深い。その他分子の極性に直接関連した分子や物質の性質, 現象は多い。ここでははじめに分子の極性についてのべ, これに関連した分子の性質, 現象の二, 三について説明する。
収録刊行物
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- 化学教育
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化学教育 19 (3), 191-195, 1971
公益社団法人 日本化学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282681074141824
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- NII論文ID
- 110001821754
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- ISSN
- 24326542
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可