体育学専攻の大学院生を対象とした大学教員準備教育に関する調査

書誌事項

タイトル別名
  • The Consciousness of the Graduate Students Majoring Physical Education about the Preparation for the Future Faculty
  • タイイクガク センコウ ノ ダイガクインセイ オ タイショウ ト シタ ダイガク キョウイン ジュンビ キョウイク ニ カンスル チョウサ

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抄録

<p>大学体育の充実に必要なプレFD(大学教員準備教育)と分野別FDを開発するための基礎的資料を収集することを目的として、全国の体育学専攻大学院のうち、収容定員数が30人以上の研究科あるいは専攻である13大学大学院15研究科・専攻に在籍する大学院生を対象にして、2010年12月中旬から2011年2月中旬に郵送によるアンケート調査を行った。回答は10大学大学院12研究科・専攻からあり、研究生などを除くと合計517名である。集計・分析の結果、以下のような知見が得られた。</p><p>①学部教育段階で体育以外を専攻した者が修士課程で21.8%、博士課程で23.2%に達している。そして、彼らは体育系卒業者よりも大学体育教員としての教育に対する意欲が統計的に有意に低い。</p><p>②保健体育の教員免許を取得していない者が修士課程で42.4%、博士課程で39.7%に達している。そして、彼らは教員免許取得者よりも大学体育教員としての教育に対する意欲が統計的に有意に低い。</p><p>③全国大学体育連合の「名前を聞いたことがある」は修士課程で49.3%、博士課程で48.5%に留まっている。「研究会参加」や「機関誌閲覧」「メールニュース受信」などはいずれも低い。</p><p>以上のことから、大学院生を対象としたプレFDを行う際には、学部教育での専攻や教員免許の有無を考慮する必要があり、それらが欠ける場合には、教職教養や体育科教育に関する内容が分野別FDとして必要となっていることが示唆された。</p>

収録刊行物

  • 大学体育学

    大学体育学 9 (0), 109-116, 2012

    公益社団法人 全国大学体育連合

被引用文献 (1)*注記

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