酒類としてのミキの製造
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- 久留 ひろみ
- 鹿児島大学大学院連合農学研究科
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- 吉崎(尾花) 由美子
- 鹿児島大学農学部焼酎学講座
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- 玉置 尚徳
- 鹿児島大学大学院連合農学研究科
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- 和田 浩二
- 鹿児島大学大学院連合農学研究科
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- 伊藤 清
- 鹿児島大学大学院連合農学研究科
書誌事項
- タイトル別名
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- Production of miki as an alcoholic beverage
- サケルイ ト シテ ノ ミキ ノ セイゾウ
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抄録
伝統的なミキは,奄美大島の自然飲料である。通常のミキは乳酸発酵が主体であり,酒類には該当しない。ミキのもろみに,焼酎酵母を仕込み初期から加えると,エタノールが生成し,酒類に該当した。しかし,発酵速度は遅く,発酵歩合も低かった。この理由として,糖化の主体が生イモ由来のβ-アミラーゼであり,生成糖のほとんどがマルトースであるためと考えられた。焼酎酵母は麦汁の発酵性が弱いために発酵が遅れると思われた。そこで,マルトースをグルコースに分解するために,焼酎麹を加えた。焼酎麹は多量のα-グルコシダーゼ等を含有するため,マルトースが効率的にグルコースに分解されると思われた。その結果,発酵が順調に推移した。糖組成の変化はHPLCで追跡したが,焼酎麹の添加により,グルコースの生成が認められた。焼酎麹の添加は,発酵歩合が向上する効果ももたらした。
収録刊行物
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- 日本醸造協会誌
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日本醸造協会誌 106 (3), 157-163, 2011
公益財団法人 日本醸造協会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282681103537024
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- NII論文ID
- 10027867931
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- NII書誌ID
- AN10034389
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- ISSN
- 21864012
- 09147314
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- NDL書誌ID
- 11043820
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可