サツマイモに含まれるモノテルペン配糖体の分布

  • 髙峯 和則
    1鹿児島大学農学部附属焼酎・発酵学教育研究センター
  • 吉﨑 由美子
    1鹿児島大学農学部附属焼酎・発酵学教育研究センター
  • 山本 優
    白金酒造(株)
  • 吉竹 一哉
    1鹿児島大学農学部附属焼酎・発酵学教育研究センター
  • 橋本 文雄
    鹿児島大学農学部生物生産学科
  • 玉置 尚徳
    1鹿児島大学農学部附属焼酎・発酵学教育研究センター
  • 鮫島 吉廣
    1鹿児島大学農学部附属焼酎・発酵学教育研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • The distribution of monoterpene glycosides in sweet potato
  • サツマイモ ニ フクマレル モノテルペンハイトウタイ ノ ブンプ

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抄録

蒸煮サツマイモを11の部位に分画して,それぞれ凍結乾燥させ粉末試料を作製した。この粉末試料からメタノールを用いて抽出したモノテルペン配糖体画分にβ-グルコシダーゼを作用させるとゲラニオールとネロールが,β-プリメベロシダーゼではリナロールとα-テルピネオールが効率よく遊離した。シトロネロールはいずれの酵素を用いても検出されなかった。ネロールはサツマイモの中心部に最も多く分布し全体の38.6%をしめた。ゲラニオール,リナロールおよびα-テルピネオールは表皮部に多く分布し,その含有量はそれぞれ37%,66%および60%であった。また,リナロールは中心部には検出されず,α-テルピネオールは中心部に1.7%と非常に低い割合で分布することがわかった。以上の結果から,サツマイモに含まれるモノテルペン配糖体の分布を明らかにすると共にモノテルペン配糖体の種類によって分布が異なることを初めて明らかにすることができた。

収録刊行物

  • 日本醸造協会誌

    日本醸造協会誌 107 (10), 782-787, 2012

    公益財団法人 日本醸造協会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (8)*注記

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