フランス中央高地におけるランドネとツーリズム

書誌事項

タイトル別名
  • Randonneuring and tourism in the Massif Central in France
  • フランス中央高地におけるランドネとツーリズム : R.L.スティーブンソン『旅はロバを連れて』
  • フランス チュウオウ コウチ ニ オケル ランドネ ト ツーリズム : R.L.スティーブンソン 『 タビ ワ ロバ オ ツレテ 』
  • R.L. スティーブンソン『旅はロバを連れて』
  • Robert Louis Stevenson’s Travels with a Donkey in the Cévennes

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説明

本研究は,19世紀末の紀行文『旅はロバを連れて』(R. L. スティーブンソン著)に着目し,フランス中央高地におけるランドネとツーリズムの関係を文化的資源とのかかわりから論じたものである。スティーブンソンの道は,フランスランドネ連合(FFR)によるルート整備が契機となり,スティーブンソン組合の結成によって実現した。組合はEUや国,地域からの補助金によって成り立ち,さらに営利を主目的としないことでオルタナティブなツーリズムが形成された。一方,ランドネ旅行者は,文化的資源だけではなくランドネを通じて得られる自己の体験,あるいはイメージに旅の動機を向けていた。まだ見ぬ土地への何かを求める欲求,そしてテロワールを感じる場所としての山村イメージが,セヴェンヌのランドネへと旅行者を駆り立てている。スティーブンソンの道は,ランドネ旅行者と文化,自然,テロワールとの相互作用の過程にあるツーリズムということができよう。

収録刊行物

  • 地理空間

    地理空間 7 (2), 185-202, 2014

    地理空間学会

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