沖縄本島読谷村一帯の座喜味層および琉球層群の層序

  • 小田原 啓
    東北大学大学院理学研究科地学専攻地圏進化学講座(地質学古生物学教室) 現所属:神奈川県温泉地学研究所
  • 工藤 茂雄
    東北大学大学院理学研究科地学専攻地圏進化学講座(地質学古生物学教室) 現住所:岩手県盛岡市松園1-36-1
  • 井龍 康文
    東北大学大学院理学研究科地学専攻地圏進化学講座(地質学古生物学教室)
  • 佐藤 時幸
    秋田大学工学資源学部地球資源学科応用地球科学教室

書誌事項

タイトル別名
  • Stratigraphy of the Zakimi Formation and the Ryukyu Group in Yomitan area, Okinawa-jima, Ryukyu Islands, Japan
  • オキナワ ホントウ ヨミタンソン イッタイ ノ ザキミソウ オヨビ リュウキュウソウグン ノ ソウ ジョ

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説明

沖縄本島中部の読谷村には,主に第四紀更新世のサンゴ礁堆積物からなる琉球層群が広く分布する.同層群は先第三系の名護層と上部新生界の座喜味層を不整合関係で覆う.本地域の琉球層群は,伊良皆層と楚辺層よりなる.伊良皆層は伊良皆付近で掘削されたコア試料のみに認められ,溶解・浸食を受け赤色化したサンゴ石灰岩・砕屑性石灰岩および礫岩からなり,層厚は11 mを超える.伊良皆層は楚辺層に不整合関係で覆われる.楚辺層は5つのユニットの累重体であり,個々のユニットは低海水準期の浅海相であるサンゴ石灰岩から高海水準期の沖合相である石灰藻球・Cycloclypeus-Operculina・砕屑性石灰岩へと上方深海化する整合一連のシーケンスよりなる.本層の分布高度は80 mに及び,層厚は70 mに達する.楚辺層の年代は,石灰質ナンノ化石より0.41-0.85 Maである.層位学的位置および年代より,楚辺層は徳之島,沖永良部島,与論島,沖縄本島南部,宮古島の琉球層群主部の一部と対比される可能性がある.<br>

収録刊行物

  • 地質学雑誌

    地質学雑誌 111 (6), 313-331, 2005

    一般社団法人 日本地質学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (80)*注記

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