日本の三畳紀・ジュラ紀層状チャートに記録された地球外物質の付加

  • 尾上 哲治
    熊本大学大学院自然科学研究科地球環境科学講座
  • 佐藤 峰南
    九州大学大学院理学府地球惑星科学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Accretion of extraterrestrial matter recorded in the Triassic and Jurassic bedded chert sequence, southwest Japan
  • ニホン ノ サンジョウキ ・ ジュラキ ソウジョウ チャート ニ キロク サレタ チキュウ ガイブツシツ ノ フカ

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抄録

層状チャートは堆積速度が非常に遅く,陸源性の粗粒砕屑物を含まないため,地球外物質の混入をみつけやすいという特徴がある.本研究では,西南日本のジュラ紀付加体である美濃帯および秩父帯の三畳系・ジュラ系層状チャートに残された地球外物質付加の記録についてレビューした.これまでの研究では,コズミックスフェルールとよばれる大気圏突入時に溶融した宇宙塵が,美濃-丹波帯および秩父帯の三畳紀・ジュラ紀層状チャートから発見されている.これらのコズミックスフェルールは,鉄質タイプと珪質タイプに分類され,鉱物組成や全岩化学組成から地球外物質であることが明らかにされている.また層状チャートの白金族元素やオスミウム同位体比の分析から,三畳紀後期の層状チャートには,隕石衝突の証拠が残されていることが明らかになった.

収録刊行物

  • 地質学雑誌

    地質学雑誌 121 (3), 91-108, 2015-03-15

    一般社団法人 日本地質学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (160)*注記

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