フーリエ解析とフラクタル次元による砕屑物粒形の定量方法と堆積場判別方法の提示

書誌事項

タイトル別名
  • Quantitative evaluation of grain shapes by utilizing Fourier and fractal analysis and implications for discriminating sedimentary environments
  • フーリエ カイセキ ト フラクタルジゲン ニ ヨル サイクズモノ リュウケイ ノ テイリョウ ホウホウ ト タイセキジョウ ハンベツ ホウホウ ノ テイジ

この論文をさがす

抄録

本論では,楕円フーリエ–主成分解析,mPD法フラクタル次元を用いて砕屑物粒子の形状を定量的に評価し,河川,前浜,氷河堆積物を形状から判別することを試みた.楕円フーリエ–主成分解析によって,粒子の伸長度(EF1)と突起度(EF2,EF3,EF2 + EF3)など全体的な形状を表す指標が,mPD法フラクタル次元では,表面構造(FD,FDCv)を示す定量的な指標が得られた.この結果に基づくと,砕屑物粒子は氷河,前浜,河川堆積物の順に円形から棒状に変化する.また,氷河,河川,前浜堆積物の順に表面構造が滑らかになり,かつ,滑らか度の標本ばらつきが少なくなる.これらの指標の中で,堆積場ごとの値の違いが顕著であるのはFD,次いでEF1であり,楕円フーリエ–主成分解析とフラクタル解析の結果を統合的に用いることによって,各堆積環境を明瞭に判別することが可能となった.

収録刊行物

  • 地質学雑誌

    地質学雑誌 119 (3), 205-216, 2013-03-15

    一般社団法人 日本地質学会

被引用文献 (5)*注記

もっと見る

参考文献 (48)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ