<b>有機溶剤の取扱いにおける静電気危険性に関する研究 </b>

  • 遠藤 雄大
    (独)労働安全衛生総合研究所 電気安全研究グループ
  • 山隈 瑞樹
    (独)労働安全衛生総合研究所 電気安全研究グループ

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on Electrostatic Hazards during Handling Volatile Organic Solvents
  • 有機溶剤の取扱いにおける静電気危険性に関する研究 : ボールバルブからの液体小分け時の電荷量測定および電荷軽減策の検討
  • ユウキ ヨウザイ ノ トリアツカイ ニ オケル セイデンキ キケンセイ ニ カンスル ケンキュウ : ボールバルブ カラ ノ エキタイ コワケ ジ ノ デンカリョウ ソクテイ オヨビ デンカ ケイゲンサク ノ ケントウ
  • - Measurements of Electric Charge of pouring Liquid Through Ball-Valve and Mitigation Electric Charge
  • <b>―ボールバルブからの液体小分け時の電荷量測定および電荷軽減策の検討</b><b>― </b>

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説明

<p>化学プラント等においては,ホースを使って有機溶剤を小分けする際に,静電気放電で着火したと推定される火災・爆発事故事例が多い.本研究では,過去の災害事例を参考に,ホースとボールバルブからなる液体流動・噴出実験装置を構築し,酢酸エチルを含む数種類の有機溶剤について静電気帯電量の測定を行うとともに,根本的な静電気対策を検討した.その結果,バルブでの液滴生成時の噴出帯電が支配的であり,溶剤の導電率10-8 S/m 付近で電荷発生がピークを示す傾向が得られた.例えば,酢酸エチル(1.8 × 10-8 S/m)の電荷は他の溶剤よりも顕著に大きな値を示し,ごくわずかな放出量(100 g 程度)でも着火を引き起こす静電エネルギーレベルに達することが判明した.また,ノズルの先端を小口径にしてバルブを液中に完全に浸すことによって放出時の液滴発生を抑制することにより,電荷をほぼ安全なレベルにまで低減できることを明らかとした.</p>

収録刊行物

  • 安全工学

    安全工学 56 (5), 362-373, 2017-10-15

    安全工学会

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