<b>大規模災害時の医薬品供給に関する実態と課題 </b>

書誌事項

タイトル別名
  • Current Situation and Issues of Pharmaceutical Supply Chain in Large-Scale Disasters
  • 大規模災害時の医薬品供給に関する実態と課題
  • ダイキボ サイガイジ ノ イヤクヒン キョウキュウ ニ カンスル ジッタイ ト カダイ

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説明

<p>東日本大震災では比較的軽症者の医療需要が大きかったことや避難期間が長期化したことなどから,救急用医薬品のほか,日常的な医薬品に関する課題が顕在化した.特に,津波被害が大きかったことから,常用薬を失った慢性疾患患者への対応も必要であった. 医薬品の支援物資については,震災直後から被災自治体の備蓄倉庫までは供給されていたが,備蓄倉庫から各医療救護所・避難所等への供給に課題があった.一方,平時の医薬品流通ルート,つまり医薬品卸から医療機関や薬局への医薬品の供給は,早期に回復していた. 支援物資の備蓄倉庫から医療救護所等への配送は,行政の役割となっているが,現在,医薬品のサプライチェーンが高度化しており,行政による流通には限界がある.このため,平時に医薬品の流通に携わる医薬品卸等において,災害時の流通の一部を担当することが,効率的であると考えられる.その際,医薬品卸の役割を明確にするのみでなく,職員派遣や施設貸与を伴う場合は保障等の法的・財政的裏づけを整備することが必要であろう.</p>

収録刊行物

  • 安全工学

    安全工学 51 (4), 223-228, 2012

    安全工学会

参考文献 (5)*注記

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