水晶振動子微量天秤法による大気腐食環境の評価

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  • Atmospheric Corrosivity Estimation by Multi-channel Quartz Crystal Microbalance Method
  • スイショウ シンドウシ ビリョウ テンビンホウ ニ ヨル タイキ フショク カンキョウ ノ ヒョウカ

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抄録

大気中における金属の腐食挙動をng/cm2オーダで連続的にモニタリングする方法の一つとして,水晶振動子微量天秤(QCM:Quartz Crystal Microbalance)法がある.このQCMセンサーを複数用いて,多種金属の腐食速度を同時モニタリングするとともに,測定結果に基づき腐食性ガス濃度の逆推定方法を検討した.Ag,Co,Cuの腐食速度を相対湿度,SO2,NO2,H2Sの濃度の関数と見なして,腐食速度と環境因子との関係を定式化し,この近似式に基づき,腐食性ガス濃度を逆推定した.さらに,製鉄所の電気制御室内の大気腐食環境を評価するために,QCMセンサーによる腐食速度を温湿度とともに測定した.1日の温湿度と腐食速度は正規確率分布に従って変化し,この1日の平均値を用いて,H2S,SO2,NO2の濃度を推定した.推定されたガス濃度は,通常のガス分析手法で測定された値とおおよそ一致した.大気腐食環境は,QCMセンサーを用いた腐食速度測定に基づき推定できる可能性がある.

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