石油精製プラントにおけるアンモニウム塩の腐食性評価へのシミュレーション技術の適用

書誌事項

タイトル別名
  • Application of Simulation Technique on Studies of Ammonium Salts Corrosion in Oil Refining Plants
  • セキユ セイセイ プラント ニ オケル アンモニウムエン ノ フショクセイ ヒョウカ エ ノ シミュレーション ギジュツ ノ テキヨウ

この論文をさがす

説明

石油精製プラントで過酷な腐食環境となるNH4ClやNH4HSによる腐食事例を基に,シミュレーション技術を適用した腐食解析を行い,防食設計,設備管理に反映した例を紹介した.NH4Clによる腐食については,析出したNH4Cl塩の腐食性を吸湿性の観点から臨界相対湿度で評価した.臨界相対湿度と温度の関係を熱力学計算より明らかにした.NH4HSによる腐食については,空冷式熱交換器伝熱管での腐食事例より,温度が著しく低下すると,NH4HSは気相凝縮部の方が液相部よりも濃縮する機構を明らかにした.実プラントにおいて局所的な腐食環境の予測は難しく,より正確に腐食現象をとらえるためには,電解質熱力学シミュレーション,熱交換器設計シミュレーション,流動解析などのシミュレーション技術の導入は有効と考える.但し,計算のプロセスを理解した上で実プラントでの現象との比較を十分行い,結果を活用しないと,誤った対応となる可能性があることに注意を払う必要がある.

収録刊行物

  • 材料と環境

    材料と環境 62 (10), 352-358, 2013

    公益社団法人 腐食防食学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ