亜鉛欠乏ラットにおける各種糖類含有飼料に対する嗜好性の検討

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タイトル別名
  • Preference of Zinc-deficient Rats for Four Common Sugars
  • アエン ケツボウ ラット ニ オケル カクシュ トウルイ ガンユウ シリョウ ニ タイスル シコウセイ ノ ケントウ

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説明

食餌中の糖質源としてマルトース (Mal), スクロース (Suc), グルコース (Glc), フルクトース (Fru) を用い, 二瓶選択法により糖の嗜好と亜鉛欠乏の影響を検討した。4週齢の雄性ラットを用い, 対照ラットと亜鉛欠乏ラットについて2種の糖を含む食餌を28日間自由に選択摂取させ, 毎日の摂食量と体重を測定した。対照ラットは初期に, Suc, Fru>Mal, Glcの順に嗜好するのに対し, 28日間の平均ではSuc>Mal>Glc>Fruの順に嗜好した。亜鉛欠乏ラットは初期ではSuc, Fru>Glc, 長期ではSuc>Glc>Fruの順に嗜好した。対照ラット, 亜鉛欠乏ラットとも短期ではFruを嗜好するものの, 長期になると忌避するようになり, 亜鉛欠乏ラットではその忌避の程度は弱くなった。MalとSucを含む食餌を選択させた対照ラットはSucを多く選択するのに対し, 亜鉛欠乏ラットはMalを継続して嗜好した。また, SucとGlcを含む食餌を選択させた対照ラットはSucを継続的に嗜好するのに対し, 亜鉛欠乏ラットは飼育期間後半にSucの選択割合が減少した。亜鉛欠乏ラットの合計食餌摂取量は経日的に変化し, コサインカーブを描いた。摂食量サイクルの周期は糖の組合せにより3.5-3.9日の間を変化した。以上の結果から, ラットの糖の嗜好性は亜鉛欠乏により変化することを認めた。

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参考文献 (39)*注記

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